



山口県の小中学生がショッピングモールで「働く」体験をするプログラム。
多くの子どもにとって初めての「通勤」となり、自分で切符を買って電車に乗るところから挑戦が始まりました。それぞれの最寄駅である新山口駅、下関駅、小野田駅から「おのだサンパーク」に向かい、食品や雑貨の品出し、カフェの接客、エスカレーター清掃、イベントの片付けなど、さまざまな仕事を体験しました。最初は緊張していた子どもたちも、スタッフに教わりながら徐々に自分から動けるようになり、表情に自信が出てきました。
保護者向けには「子育て作戦会議」を実施し、働く子どもの姿を見て成長を実感する機会にもなりました。
2時間半の体験後は、家族へのお土産を購入し、残金で自分の好きな物を選ぶ「買い物ミッション」に挑戦。今回の参加者26名は、働くことの大変さや楽しさを知り、親への感謝の気持ちが芽生えた様子でした。
— 参加者から寄せられた感想 —
※一部抜粋して掲載しています。
お客さんと接した時、今までにあまり感じたことのない気持ちになりました。家族やお友だちと話すのとは違う、何か背中がピシッとまっすぐになるような気持ちでした。それと、私が作ったフラペチーノをおいしいと言ってもらった時は本当にうれしかったです。 (中1 山口県山陽小野田市)
私は人とのコミュニケーションが得意ではないので管理の仕事を希望しましたが、自分が思う「管理」と本当の「管理」には大きな差がありました。重い台をたくさん運んだり、お掃除をしたり、ポスターをはったり、とても疲れたしきつかったし、気持ちがどんどん暗くなりました。でも、終わって自分が仕事をしてもらったお金を使うとき、とてもうれしかったです。そして、「私はちゃんとお仕事したんだ!」って思いました。きつかったことより、お仕事を全部ちゃんとやったという満足感の方が記憶に残ったと思います。お仕事でお金をもらうのは甘くないけど、甘くないことが分かって良かったです。人の目につかないお仕事がたくさんあって、それをやってくれている人たちがいて世界は動いているんだなと思いました。(小6 山口県山陽小野田市)
掃除しながらお客さんに挨拶ができなかったから、またすることがあったら挨拶をしたい。もうちょっと、仕事の知識をつけたかった。終わってからの給料が嬉しかった。(小5 光市)
一人じゃ持てない大きい物をみんなで協力し合って持ったことがよかったと思う。親が仕事をしていて、こんなに大変だとは思わなかった。こんなに働いてこれだけのお金がもらえるのだなと思った。二時間で1,000円かと思っていたので、思ったよりお金が多くてびっくりした。働くって大変だなと思いました。(小5 山口県萩市)
初めての参加でしたので、本人もちょっと軽いお仕事体験と思って参加したようですが、切符を買うところから自分で考え行動するという内容に、緊張したようでした。帰ってからは、仕事の内容や、働けるようになったらどんな事をしたいなど、色々話してくれました。親としては、つい口を出して失敗しないように、と勝手に予防線をはっている自分に気付かされ、失敗させることも経験で成長に繋がるのだと改めて思いました。(小5保護者 山口県下関市)
親からしたらたった2時間半ですが、子どもにとったら、「腰が痛くなった」との事で、かなり頑張った様です。日頃買ってもらえない様なお菓子を買えてかなり喜んでいました。2600円も自由にお買い物が出来るなんて、経験がなく、お金の計算が難しかったみたいです。買い物時間が45分もありましたが、親にとっては、十分過ぎると思っていましたが、本人は何を買うか迷いに迷って、結局最後バタバタで買い物をしていました。何でも好きなものを買ってよいと、伝えたのですが、自分がお仕事で、商品に(売る為に)ラッピングしたり、リボンを付けて目立たせたりした物を沢山買っていました。よほど思い入れが強かったのだと思います。労働の大変さが伝わって良かったです。母は毎日、10時間位働いていると伝えると「凄い」と、言われました。初めての山学ですが、有効的な使い方が出来てよかったです。日頃、自分から話し掛けるのは苦手ですが、お客さんに話し掛ける(挨拶)事が出来たと言っています。沢山の、日頃出来ない経験をさせて頂きありがとうございました。親も共働きで子どもにあまり時間を掛けて関われていないので、このプログラムをきっかけに、こどもの日頃とは違う一面、成長した一面が見れました。(小6保護者 山口県防府市)
<本プログラムについて>
プログラム概要および募集要項はこちらから
共催:東京大学先端科学技術研究センターLEARN・山口県・山陽小野田市教育委員会
後援:山口県教育委員会 協力:おのだサンパーク