福島県の農園から届いたとれたての新米を取り寄せ、作戦会議から実際に販売までを体験するプログラムを行いました。
まずは作戦会議。港区教育センターに集まり、市場調査からスタートしました。
グループごとに近隣の店舗を訪れ、お米の販売価格をリサーチ。仕入れ値や運搬コスト、場所代、人件費などを考え、「お米をいくらで売るか?」を真剣に議論しました。
また、このプログラムの前週に福島で実施した「働くプログラム」に参加したメンバーは、農園での体験を振り返りながら、自分たちが販売するお米の魅力をどう伝えるかを考え、キャッチコピーやチラシを制作しました。
販売は、みなと区民まつりのフリーマーケット会場にて2日間実施しました。
1日目はあいにくの雨。人通りが少ない中、福島のプログラムで共に働いた仲間が、その日の朝に収穫した新鮮な野菜を持って応援に駆けつけてくれました。子どもたちは新米と野菜を並べ、声を出してお客様に呼びかけました。
2日目は晴天。しかし、思うように足を止めてもらえず、悪戦苦闘。「どうしたらお客さんに足を止めてもらえるだろう?そして買ってもらうにはどうしたらよいだろう?」と考えながら、仲間と協力し、自分たちのお店で懸命に販売を続けました。
お茶碗一杯のごはんの裏側にある、多くの人の手と時間、そして経費。
それらを自ら考え、実際にお客様へ届ける体験を通して、子どもたちはビジネスの入口を体感する貴重な機会となりました。
参加者
港区の小学4年生~中学3年生 31名
— 参加者から寄せられた感想 —
※一部抜粋して掲載しています。
<子どもたちからの感想>
作戦会議では、輸送代、人件費、最低賃金が関係していることがわかりました。米の価格調べは、いろんな重さや価格が異なっていて少し混乱しました。区民まつりで米を売る時に、最初は「簡単に売れるでしょ」と思っていましたが、予想とは違って宣伝や正確な計算などが必要で、難しかったです。僕はこの機会を通して、普段からまつりなどで物を売っている人たちがいっぱい時間をかけて考えて、商売をしているということが、はじめてわかり、勉強になりました。(中1)
仕事は計算が電卓だから大変じゃなくて、チラシを配ったり、声を出したり、値段を伝えたりと宣伝を頑張った。すごく楽しかったけど、ほとんど立ちっぱなしで足が疲れたし、これが大人になったら24時間働いたり、残業もあったり、給料が安すぎたりして、ブラック企業なのかと世の中の大変さを知った。(小6)
ニュースでお米の値上がり問題を目にしていたので、この値段で売っていいのかな、大切に育てたものを売るってどんな気持ちだろうか、も考える機会になりました。販売日は雨が降っていて、農家さんから預かってるお米が売れなかったら、悲しむだろうな。ちゃんと売らなきゃな、と思い、声掛けや呼び込みもがんばれました。販売目標の50袋に到達出来なかったことが悔しかったから、次回は完売を目指したいです。とても楽しくて学びある機会を有難うございました。(小5)
作成会議ではまいばすけっとで値段を調べたが、情報収集することが大切なのだと勉強になった。スーパーのブランディングによっては同じお米でも高くうられていたり、高級なお米を取り扱ったりしているのだと知ることができた。これはおどろきだった。自分達のお米を販売するにあたって、減農薬の福島のこしひかりをうるときいていたので、こだわっているから少し高くしてもよいのではと考えた。販売時、みんなで考えた多少強気の値段で売ったが、個人的な予想をうわまわって売れてくれたので、とてもうれしかった。利益も出たので、よりうれしかった。やはり情報は大事だなと思った。調べなかったら適当な値段設定で自信が持てないままうることになっていたと思う。今回の体験で得ることはとても多かった。(小4)
<保護者からの感想>
娘が、このようなワークショップに参加したいと言い出すのはとても珍しいことで、ハラハラしながら見守りました。当日もちゃんと起きて参加でき、元々参加したくないと言っていた販売にも参加する意欲を見せたことも、親にとっては驚きの連続でした。販売する様子を垣間見させていただきましたが、テキパキと働いている姿に成長を感じました。娘が今回の経験を親に事細かに伝えるということはなかったのですが、お友達ができたことは嬉しそうに話してくれました。昨年は不登校を経験し、母子共に悩んだ1年間でした。今は毎日登校して学校にも馴染み、こういったワークショップにも積極的に参加しようとする姿に日々成長を感じております。自分で考えることの大切さや、生活する上での学びを体験できる今回のようなワークショップは素晴らしいと思いました。(中1 保護者)
お米や野菜を売ることをとても楽しみにしていました。当日はびしょびしょでしたが、「楽しかった!全部売れたよ!」と笑顔で報告してくれました。今は自分で稼いだお金をどうするか考えています。日々の学校生活での出来ないことや集団生活に馴染めないこと、勉強は嫌いで宿題をするのも毎日戦いなこと。いろいろ悩んでいますが、今回稲刈りから参加させていただき、娘にとって生きていくために必要な力は何かと考えることができました。(小5 保護者)
お金の大切さ、働く意義も知って欲しいと思い応募しました。結果、収穫の喜び、自然と対峙しなければならない厳しさ、販売までの戦略、パッケージ、広告、呼びかけの難しさ、たくさんの学びを持って帰宅しました。販売の喜びは大きかったようで迎えに行った際、笑顔で収支表を見せてくれて、私もとても嬉しかったです。また、息子が『農家さんでの収穫体験も収穫するだけで訪れても大変だったから、育てるまでも大変なんだろうな。』『大切にしてきたものに値段をつけるのも、難しいよね。』とボソっと感じたことを教えてくれ内面の成長も感じました。今回のプロジェクトを通し、収穫から販売までの学びだけでなく心の成長も得れたことがとても嬉しいです。(小5 保護者)
<本プログラムについて>
プログラム概要および募集要項はこちらから
共催:港区教育委員会・東京大学先端科学技術研究センターLEARN