重度の重複障害や知的障害のある子どもたちを対象に、ICTを活用した学びやコミュニケーションの可能性を探りました。個別支援が求められる子どもたちに対し、それぞれの特性に応じたICTの活用方法を実践し、学びやすい環境を構築するための手がかりを提供しました。
重度重複障害のある子どもたちとの活動では、スイッチデバイスや動き可視化システムも活用し、彼らの見立てや学習支援への活用方法を試しました。重度知的障害のある子どもたちとの活動では、コミュニケーション支援アプリの活用事例なども紹介し、ことばを使わずに意思を伝える様々な手段を実際に体験しました。
本プログラムを通して、子ども一人ひとりに適したICTの活用方法を見つけ、家庭や学校で実践できる支援のヒントを提供しました。保護者や教職員にとっても、ICTがもたらす新たな可能性を学ぶ機会となりました。
— 参加者から寄せられた感想 —
※一部抜粋して掲載しています。
<保護者からの感想>
子供に頭皮マッサージ機を当てたときに、ものすごく反応があり、私はとても嫌がっていると感じたのですが、主人は面白がっていると感じて、同じことを見ていても受け止め方が全く違うことに驚きました。我が子の反応は本当に読み取るのが難しくて、今までも周りの状況等を勘案して「こうであろう」と推測してきましたが、それが本当に正しかったのか不安にも思いました。それでも、日々この子の生活を支え続けなければいけない限り、私は私の主観でこの子の思いを汲み取るしかありません。少しでも子供が気持ちよく過ごせるために、これからも子供の反応を細やかに観察しなければいけないなと思いました。
子どものことをもっと理解できるように小さなシグナルも見落とさないようにしていきたいです。反応が遅れてくることもあるので、気長に待つこと、ゆっくり観察することが大事だと思えました。
喋れなくても、いろんなアプローチの仕方があり、お菓子を欲しい、欲しくないのやりとりを現物を見てからカードやタブレットなどで表示をしたり、言葉以外にもコミュケーションのやり方があるのを学べました。
本当に参加して良かったなと思います。また、日常でも活用していきたいなと思います。
好きなお菓子と嫌いなお菓子、見せ方を変えると微妙に反応が違い、観察すると面白かったです。プログラムを経て、嫌いなお菓子のパッケージと味との因果関係が結びついたようで、嫌いなお菓子の袋を見て、NOのサインを出すようになりました。ヘレンケラーの話を思い出しました。
<本プログラムについて>
プログラム概要および募集要項はこちらから
魔法のキャラバン in 高松
共催:東京大学先端科学技術研究センター 個別最適な学び寄付研究部門
ソフトバンク株式会社