LEARNin福島

活動報告

『〇〇をうしろにおもしろい写真を撮って来い! ~さあ、君たちはどんな〇〇を目指すか?~』
2022年10月26日

郡山駅に集まった見知らぬ中学生たち。
福島と宮城に点在している〇〇の中から、好きなものを選び、そこまで行っておもしろい写真を撮ってくるという旅が始まった。
普段乗り慣れないローカル列車でのマイペースな旅には、どんな出会いが待っていたのだろう?

— 参加者から寄せられた感想 —

※一部抜粋して掲載しています。

始めは、女子1人だけの班かー…みたいな感じで少し憂鬱だったけど、普段は関わりの少ない人達と行動した事で、いつもはしない楽しみ方や考え方など見聞が広がりました。参加しなかったらわからなかったこともあったなーと思います。(中2 福島県)

すごく楽しかった!!(中3 福島県)

最初急に鶴ヶ城行く事になった時はマジか面倒くさ帰りたいとか内心ボロクソに思っていたけれどいざ電車に乗って会津に行ってみたら電車の乗り方とか美味しいラーメンなど色々知れてめちゃめちゃ楽しかったです。(中3 福島県)

(中2 福島県)

子どもにとって自分のペースで興味のあるものに向き合える時間

お城に向かう電車の中で、一人の子からお城の思い出話をたくさん聴きました。その中で、「学校の修学旅行はみんなのペースに合わせないといけない。自分はもっとゆっくりお城を見ていたいけれど、それができない。」と話していました。学校の修学旅行も、歴史的な建造物を間近で見学できる素晴らしい機会ですが、集団で行動するためにどうしても時間や行動の縛りが出てきてしまいます。そのため、じっくりと自分のペースで見学するのは難しい部分があり、その子にとっては満足いかないところがあったのだと思います。
しかし、今回のプログラムは学校の修学旅行とは一味違い、時間割も計画も協働もありません。つまり、自分の好きなように時間を使い、周りに気を遣わずお城を見ることができるのです。いざ目的のお城に到着すると、その子は石垣を見て「いつかこの石垣を登りたい!」と言ったり、天守に飾られたしゃちほこをじーっと見上げたり、城の外壁にある鉄砲や矢を放つ穴をのぞいたり、楽しそうにお城を見てまわる様子が見られました。その子にとってこの瞬間は、何にも縛られることなく、自分のペースで興味のあるものに向き合える時間になったのではと思います。このような枠組みのない自由な学びの場があることで、子どもたち一人ひとりの興味関心を深められることを感じました。(学生ボランティア)

自分で考え様々な体験に飛び込むことの大切さ

今回のボランティアでは、貴重な体験をすることができました。活動が始まったばかりの時は、参加する子どもたちを「見守る」には、実際に何をすればいいのかが分からず手探りの状態で、子どもたちに対し話しかけすぎたり、気構え過ぎたりしてしまっていました。しかし子どもたちとお城を目指して歩いていくうちに、無理に気構えることもなくなっていったように思います。活動を通して印象に残っているのは、駅員さんに中学生は大人用料金だと教えてもらい、子ども料金の切符を払い戻しして買った切符を手に乗った電車の中で、「そういえば子ども料金の切符に『小児』って書いてあったよね。あれって『小学生の児童』までが子ども料金だからじゃない?」と話す子どもたちの会話です。私はこの会話を聞きながら、子どもたちを人から指示を受けて行ったことは印象にも残らず、そこから得られる学びも少ないけれど、自分でいろいろなことを考えて行ったことからは、得られる学びも経験もたくさんある、という話を思い出しました。中学生は子ども料金ではないということを漠然と知っていた私ですが、なぜ子ども料金ではないのか、また子ども料金の切符に書かれた「小児」は何歳までを指すのか、考えたこともありませんでした。誰かに言われるままに動くのではなく、自分で考え様々な体験に飛び込むこと、その先での失敗も学びとしていくことの大切さを、子どもたちから学んだボランティア活動でした。(学生ボランティア)